中休みに委員会の集まりがあったとのことで、なかなかクラス全員が揃わず。5年生ですから、そういった学校の役割もあるようです。さあ、揃ったところで…
体育館を「おさんぽ」から授業はスタートしました。手をぶらぶら、肩もゆるゆる…軽く走りながら体を温め、ほぐしていきます。程よいところで、身体部位ごとに動かすアイソレーションのウォーミングアップ。頭、顔、胸、腰などを前後左右、ななめ前・ななめ後ろに動かしてみます。なかなか難しそうです。その部位だけ動かしたいのに、他の部位が無意識に反応してしまう様子。
続いて全員で手をつないで、輪になって…何をするかというと…つないだ手をぎゅっと握り、それを隣の人に伝えていく「伝線ゲーム」をしました。男女手をつなぐのを一瞬ためらった様子が見られましたが、頑なに嫌がったりはなく全員でひとつの輪になりました。男女の意識が出てくるのも、この年齢では当然あることですね。順回りだけでなく、逆回りも…「どこにまわってる?」か、分からなくなるのも、また楽しい。1周何秒で伝線するのか、測りました。最初は8秒、6秒、だんだん好タイムが出ます。「3秒台いくかな?」という黒田さんの声かけに、ほぼ全員の子どもたちが足幅を開いて構えました。全身でその場に、手のひらに、集中している姿が見えます。が、しかし結果4秒―
そして、相手の「(身体を)聴いて」みることを今日やりますと黒田さんから話がありました。伝線ゲームも、触れている手のひらから伝えられることを「聴く」という体験だったわけですが、今度は触れはせずに相手の気持ちや身体の状態を読み取る、または感じ取るゲームです。5~6人で群となって歩き、先頭の人はどこかのタイミングでくるっと向きを変えます。すると今度は他の人が先頭となります。先頭になった人に他の人はついていくわけですが、見ていて渡り鳥の群れのように見えました。長距離を飛ぶ鳥たちは、必ず群れで飛び、風圧のかかる先頭は交代しながら飛んでいるのだと聞いたことがあります。歩きたい歩数や歩く様は先頭さんがやることを、他の人は読み取ってマネします。群として数名でいる状況を感じ取りながら、自分の身体も動かすという、集中力のいる時間となりました。
この鳥の群れゲームで出たおもしろい動き5つを使って、次の内容です。「ピーポーピーポー」はステージ前、「フラダンス」はセンター付近、「かさかさ(ゴキブリ)」は入り口付近、「みーんみーん(蝉)」は壁際、「よぼよぼ(おじいさん)」は校庭側…というように、動きに対応して体育館の中で場所が選ばれました。5つの動きを、各自がやりたい時に、その場所に行ってダンスします。走る―踊るの繰り返しは、ラストの方お祭りを見ているような、そんな盛り上がりが感じられました。
さあ、授業の最後に再び輪になって、「目指せ3秒台!」結果は…やりました!3秒8という記録。ワーという歓声とともに授業が締めくくられました。
川上暁子