いよいよ最終日。これまで三日間で練習したり発見したものを舞台の上で発表します。子どもたちは電車に乗って地域の劇場である神奈川区民文化センターかなっくホールまでおでかけします。
劇場に着いた子どもたちは静かに気合いを漲らせている様子。まず客席へと案内されます。「緊張するね」と笑顔のロンさん。劇場とはどういう場所か、どんな危険があるのかを丁寧に伝えます。そしてついに舞台上へ。
前日までに練習してきたシーンをひとつひとつ調整していきます。「みんなの顔が見えるようにね」「横に広がりすぎると袖に入ってしまうよ」「後ろの方のお客さんのことも見てね」と声をかけます。
最後に一番始めの振付けのシーンを練習し、約1時間の本番前リハーサルを終えました。
お弁当休憩を挟み、いよいよ本番です。「本番までの時間は舞台に立つ人にとって一番大切な時間。どんな準備をすれば一番いい状態で舞台に立てるのか、それぞれ考えて時間を過ごしてね」と、ロンさんが休憩前に話していたのが印象的です。
本番30分前。学校関係者や保護者、一般観覧客、そして同じ西寺尾小学校の4年生と6年生が今日のお客さんです。続々と集まり、客席は満席。いよいよ5年生とCo.山田うんで作ったオリジナルのダンス作品「ハッピーバースデイ」開演です。
始めにロンさんがお客さんに挨拶をします。「誕生日は持っていない人がいない」とワークショップの初日に話していた事がコンセプトへと発展していったようでした。
幕が開くとノリノリの子どもたち。身体を大きく使って振付けを踊ったり、客席通路まで使って大きな輪っかになったり、1人ずつ出て行くシーンでは堂々とアピールをしていました。途中のロンさん、もじゃもじゃ、あっこの踊りには会場全体が引き込まれ、最後にはクラスごとに舞台に上がって自由ダンス。大きな盛り上がりと共に約30分の発表が終わりました。
そして演目終了後には学校主体での振り返り会がおこなわれました。各クラスのスクール・オブ・ダンス実行委員さんが色々と用意をしてくれたそうです。
やった側の5年生の感想、観た4、6年生の感想、そして副校長先生の感想などをみんなで聞き、この機会をより意義深いものとしていました。
(レポート:政岡由衣子)